浄化槽とは

浄化槽とは、微生物の働きなどを利用して汚水を浄化し、きれいな水にして放流するための施設です。浄化槽は、各家庭の敷地内に設けられていて、最も身近な汚水処理施設です。
以前は水洗トイレからの汚水だけを処埋する単独処理浄化槽を設置出来ましたが、現在は、水洗トイレからの汚水と、台所排水、浴室排水、洗濯排水など(これらを生活雑排水といいます)を一緒に処理する合併処理浄化槽でなければ設置できないことになっています。
なお、浄化槽を規制する法律として「浄化槽法」という法律があり、年1回の浄化槽清掃と、年3回以上の保守点検、年1回の法定検査が定められています。

管理のポイント
http://www.env.go.jp/recycle/jokaso/basic/pamph/pdf/wi_29-30.pdf

【出典】(一社)全国浄化槽団体連合会

浄化槽のしくみ

水の汚れの原因となるものには、汚水中の固形物と水中に溶け込んでいる有機物質とがあります。固形物は沈殿・浮上させることで分離したり、ろ材等でこしたりします。有機物質は微生物などの働きで除去します。浄化槽には種々の処理方式がありますが、ここでは、家庭に設置される合併処理浄化槽でよく用いられている嫌気ろ床接触ばっ気方式を例にとって浄化の仕組みを説明します。汚水は、まず嫌気ろ床槽(第1室)に入り、固形物を取り除くとともに「ろ材」についた嫌気性微生物(酸素のないところで働く微生物)が有機物質を除去します。次にもう一つの嫌気ろ床槽(第2室)を通り、同じ処理を繰り返してから、接触ばっ気槽に入ります。ここでは、接触材の表面についた好気性微生物(酸素のあるところで働く微生物)がブロワーから送り込まれる空気の助けを借りて、有機物質を食べながら成長します。
次に沈殿槽に送り込まれ、汚れの原因である有機物質を食べて成長した微生物のかたまりである汚泥を沈殿させます。
最後にきれいになった処理水を塩素剤で消毒してから放流します。

合併浄化槽のすすめ

浄化槽には単独浄化槽と合併浄化槽があります。単独浄化槽の場合、トイレ以外の排水はそのまま垂れ流しになってしまっています。単独浄化槽は合併浄化槽に比べて、放流水の汚れが8倍になります。
合併浄化槽に入れ替えることにより、南房総のきれいな海や川を守ることができます。
そのため、単独浄化槽を使用している家をお持ちの方に、合併浄化槽への入替えをおすすめしております。
なお、浄化槽入替え費用は市から補助金がでますので、ご相談ください。

転換工事のすすめ
http://www.env.go.jp/recycle/jokaso/basic/pamph/pdf/jo_pamph201011-02.pdf

清掃のすすめ

保守点検は、浄化槽機能の点検・調整、消毒剤の追加が主な内容であり、汚泥の引き抜きや浄化槽内の清掃は行わないため、清掃をしないままでいると、浄化槽の機能に支障をきたし、故障の原因となったり、悪臭や排水管の詰まりの原因となったりします。
このような問題が発生する前に、早めに清掃する事をお勧めいたします。
また、浄化槽内の清掃を長いこと行わないと、チョウバエ・蚊・ハエが発生しやすくなります。
併せて殺虫プレートを設置していただくことにより効果的です(取付け費込み1,760円)。
効果は取付けから約2~3ヶ月です。